就労移行支援について分かったけど、デメリットはあるのかな?
メリットは分かったけど、ちょっと心配だなぁ。
「デメリット」も知ったうえで検討できればいいのに。
どうせなら失敗したくないから、しっかり情報収集したいな。
自分にとって良い選び方をしたいし。。。
こんな疑問についてお答えします。
この記事をお読みいただき、ありがとうございます。
物事は表裏一体で、メリットとデメリットで成り立っています。
メリットだけではなく「デメリット」を抑えて検討したい方は「就労移行支援サービス」をきちんと知るわけですから「行動力」がベースにあると言えます。
文中にも記載していますが、デメリットを理解しないで利用してしまうと必ず不満がわきます。
特にデメリットをしっかり抑えておくと、利用した時にあなたの満足度が高くなります。
慎重な性格の方はデメリットを理解しないと不安が増すばかりですので抑えましょう。
※ 申し訳ございませんが、当てまはまらない方はお戻り下さい ※
この記事では、就労移行支援の特徴を抑えつつ、就労移行支援の「デメリット」について理解することができます。
悪い点を把握したうえで「どう捉えるか」まで深く解説をしていきます。
就労移行支援は「あなた」を変えてくれます
満足度をあげるためにも「デメリット」を抑えることが大切です。
「デメリット=悪い」ではない
冒頭でも書いた通り、物事にはメリット・デメリットが必ず存在します。
デメリットを知っておくと心の安定感が高まりますが「自分で行動し、自分の目で
確かめること」ができなければ、あなたの困り事は絶対に解決しません。
この記事を読む方は一定の「行動力」があると思いますので、読んで終わりにされないことをおすすめします。
読んで終わりにしてしまうと、この記事を読んだ時間がもったいないです。
情報の調査ばかりして時間を消費しているだけでは、困り事は解決しません。
行動しなければ不安は解決していきません。
執筆者の経歴
- 作業療法士10年以上
- 勤務歴(病院・介護施設・児童支援・就労支援)
- 現在は就労支援に従事(障害のある方のリクルート)
この記事を書いている私は「就労支援の職員」として事業所で仕事をしています。
記事のタイトル通り「職員」の私が真面目に回答をしていきますので、他のサイトでは得られない現実的な回答となっています。
私自身、業務のなかで「就労移行支援事業」というサービスについて説明をしなければならない機会があり、見学者にデメリットをしっかりお伝えします。
国が定めたサービスであっても「スタッフ」として疑問を感じる点もあり、常に葛藤しながら働いています。
包み隠さずお伝えしようと思いますので、参考にしていただけると幸いです。
記事の最後に「考え方」や「行動方法」を示しますので最後まで一読をお願い致します。
- 職員が感じる「就労移行支援」のデメリット
- 【前提】就労移行支援の特徴を理解しよう
- 就労移行支援のデメリット①:通所しなければならない
- 就労移行支援のデメリット②:事業所に所属しなければならない
- 就労移行支援のデメリット③:通所期間中は収入が得られない
- 就労移行支援のデメリット④:最大で2年間しか通えない
- 就労移行支援のデメリット⑤:利用開始前の手続きが長い
- 就労移行支援のデメリット⑥:正式利用開始まで時間がかかる
- 就労移行支援のデメリット⑦:ひとによっては利用料が発生する
- 就労移行支援のデメリット⑧:「スタッフ」と関わらなくてはいけない
- 就労移行支援はデメリットだけではない「メリット」もある
- 【番外編】就労移行の評判の捉え方
- 【まとめ】職員が感じる「就労移行支援」のデメリット
職員が感じる「就労移行支援」のデメリット
働きながらスタッフとして感じるポイントをまとめました。
本記事はこんな流れで解説をしていきます。
- 【前提】就労移行支援の特徴を理解しよう
- 就労移行支援のデメリット①:通所しなければならない
- 就労移行支援のデメリット②:事業所に所属しなければならない
- 就労移行支援のデメリット③:通所期間中は収入が得られない
- 就労移行支援のデメリット④:最大で2年間しか通えない
- 就労移行支援のデメリット⑤:手続きが長い
- 就労移行支援のデメリット⑥:正式利用開始まで時間がかかる
- 就労移行支援のデメリット⑦:ひとによっては利用料が発生する
- 就労移行支援のデメリット⑧:「スタッフ」と関わらなくてはいけない
- 就労移行支援はデメリットだけではない「メリット」もある
- 【番外編】就労移行の評判の捉え方
「デメリット」ばかり見ていくとサービスとして「おかしい」と感じてしまう部分もあります。
前提として就労移行支援の特徴を理解することで納得できますのでご安心下さい。
まずはベースになる就労移行支援の特徴を把握するところからはじめていきましょう。
最後にメリットを少しだけ記載しますので参考にどうぞ。
【前提】就労移行支援の特徴を理解しよう
デメリットを理解する前に、就労移行支援について5つの前提条件を抑えて下さい。
- 右肩上がりに成長している福祉サービス
- 専門職員による支援を受けて訓練をする
- 就労移行支援の利用期間は2年間
- 雇用保険、傷病手当金を受給しながら利用できる
- 就労移行支援の利用料は「無料」もしくは「1割負担」
右肩上がりに成長している福祉サービス
就労移行支援事業は障害者総合支援法で定められている公的サービスです。
一般企業への就職をサポートする事業として役割を担っています。
就労移行支援事業が創設される前は「授産施設等」で以下が行われていました。
- 生活リズムを整えるための作業活動
- 就労としての生産活動
- 一般就労に向けた準備訓練
しかし、福祉サービスから一般就労への移行がスムーズにできなく、新しい機能を担うサービスとして新設されました。
参考文献:就労移行支援ガイドブック
専門職員による支援を受けて訓練をする
就労移行支援事業所は、運営するため「人員配置基準」が国によって正式に定められています。
サービスを統括管理する障害福祉サービス管理責任者、就労支援員、生活支援員が配置されています。
働くための知識や技術、生活管理の方法を専門的な支援を受けながら学んでいきます。
就労移行支援の利用期間は2年間
公的なサービスのためずっと利用することができません。
理由は、「あなた」の住所がある自治体の税金によって運営されているからです。
何度も使えるサービスではなく、2年間満了すると基本的には使えません。
自治体(市町村)が認める場合のみ再利用が可能になっています。
雇用保険、傷病手当金を受給しながら利用できる
就労移行支援を利用される段階で就職されていないため、前職でかけていた場合、雇用保険(失業保険)を受けとることが可能です。
認定日にハローワークへ行って手続きを踏みます。
また、前職の業務中に怪我や体調不良となった場合は傷病手当て金を受給することができます。
傷病手当て金は医師の診断書によって定められた期間に限り受給ができます。
就労移行支援の利用料は「無料」もしくは「1割負担」
利用料は「あなた」の住所がある自治体の税金によって負担されています。
利用料の発生は、前年度の世帯年収によって決められています。
世帯とは「あなたと配偶者」という見方ですので、あなたの親の収入は含まれません。
多くの方は無料で利用されています。
ここまで就労移行支援の特徴でした。
お読みいただき、お疲れ様です。
次項から本題:デメリットの解説に入ります。
「8つ」ありますので抑えましょう。
就労移行支援のデメリット①:通所しなければならない
就労移行支援事業は「通所系サービス」として位置づけられています。
基本的には決められた日に通わなければなりません。
理由:税金を負担して制度運営されているから
通えない日数が増えてしまうことで、自治体からサービスの利用停止が求められることもあります。
最大で週5~6日の通所
通うことで働くための「生活リズム」や「思考」を作っていく意味があります。
体調やご病気によっては、2~3日/週のペースを維持したままの方もいますが、具体的な就労までの道筋を作るために、慣れてきたら徐々に通所日数を増やす場合があります。
そのため、最大で週5~6日(土曜日を入れると)ほど通所することになります。
デメリットではありますが、働くための生活リズムが整いますので、ある意味「メリット」にもなります。
就労移行支援のデメリット②:事業所に所属しなければならない
就労移行支援事業所に通所することで「あなた」の居場所ができる代わりに、そこに「所属」をしなければなりません。
事業所が定めた最低限のルールに則って過ごさなくてはならないため「就職する」という意味で考えると合わせるための「訓練」です。
しかし、極端に苦手で合わせられない思考が強めの場合はとても苦痛に感じるかもしれません。
就労移行支援のデメリット③:通所期間中は収入が得られない
就労移行支援事業所は「働くための訓練」をするサービスのため、通所期間中に収入を得てしまうと「通う」ことができなくなります。
あなたの一週間の日常生活を聴取して「サービス等利用計画書」が作成されます。
事業所も自治体も、通所する日、通所しない日を把握しています。
原則アルバイトは禁止
「通所しない日にアルバイトをする」というのは原則できません。
仮に発覚してしまうと自治体から利用停止が言い渡されます。
そして、事業所は必ず従います。
金銭面で困っている方が多いのは重々承知です。
そのために「交通費」や「昼食」の助成が事業所によってあります。
利用者様の福利厚生に手厚い事業所が、以下の大手事業所です。
- 業界最大手、全国展開。
- 交通費助成あり。
- 首都圏中心に48店舗展開。
- 交通費助成、昼食助成あり。
かなり稀ですが、自治体によってはアルバイトが認められるケースもあります。
具体的な「目的」があって、「必要な金額」が分かり、「必要なアルバイト日数」で確実に達成でき、かつ、滞りなく訓練ができる見立てを明確にしたうえで、自治体の許可が必要です。
なので、本当に稀であると言えます。
「アルバイトができる=働ける」という認識であることは忘れずにいて下さい。
就労移行支援のデメリット④:最大で2年間しか通えない
通所できる期限が厚生労働省によって「法律」として定められていますので、原則超えられません。
「2年間」は長いようで短いのが現実です。
通所しない日もカウントされていきますので、前述した通り「通所すること」が必須となります。
「通所日数が増えていかない = デメリット」に変わっていきます。
基本的に一度使い切ったら終わりですが、例外はあります。
例外:「延長」や「再利用」は自治体の判断による
所属する自治体によっては2年間を超えての延長利用や、卒業後の再利用を認めてくれるケースがあります。
これは「あなた」の住所がある自治体の判断によるため、一般的な回答は難しいです。
仕事をしていて多いケースは以下です。
卒業して「就職」をする
⏬
1年間しっかり働いたが、合わなくて辞めてしまう
⏬
もういちど「就労移行支援事業所」に通って訓練がしたい
※ 注目 ※
2020年4月頃からは、新型コロナウイルスの蔓延によって就職先が決まらない場合に限って、1年間の延長利用を柔軟に認める方針になっています。
参考文献:厚生労働省 新型コロナウイルスへの対応に伴う就労継続支援事業の取扱い等について(第6報)
就労移行支援のデメリット⑤:利用開始前の手続きが長い
自治体によっては事業所見学を必須化しているところがあります。
2年間しか利用できませんので、失敗しないためにも事業所見学は必ず行います。
見学からスタートをしていかなればならないため「手続き」が少々長めです。
意味を解説します。
重要:簡略化するために見学時に情報収集が行われる
多店舗展開している大手2事業所について解説します。
見学予約のページを見ると「住所、生年月日、病名、困り事」などの入力項目が必須化となっていて手間に感じませんか?
理由は以下です。
自治体とのやりとりを簡略化する目的
事前情報が全く分からないと何度も同じことが繰り返され、話が進行していきません。
こんな感じでスムーズになっていきますので、イライラが減ります。
しっかり情報が事業所に伝わると「あなた」も疲れず済み、手続きがスムーズです。
就労移行支援のデメリット⑥:正式利用開始まで時間がかかる
これは一部の事業所に限らず、全国的に業界問題となっています。
事業所見学後に手続きをすすめ、自治体から受給証が発行されてから正式利用となります。
しかし、自治体の手続きが長引くためスムーズな利用開始とならないのが現状です。
正式利用前の対応については、事業所によって判断が分かれるため見学・体験利用時に確認をすることが必要です。
こうならないためにも、見学予約では必須項目はもちろん、必要な情報をしっかり開示することが大切です。
就労移行支援のデメリット⑦:ひとによっては利用料が発生する
該当される一部のひとに限って利用料が発生してしまいます。
詳細については、見学時に事業所で確認をとってもらいましょう。
就労移行支援のデメリット⑧:「スタッフ」と関わらなくてはいけない
通所することで、スタッフと関わりを持たなければなりません。
「あなた」の特徴を掴んで、あなたにあった提案が受けられますが、以下の方は支援を受けることが難しいです。
などの内容で、かつ、自分や家族以外の人が信用できないという極端な思考の場合は、大きな苦痛を伴ってしまいます。
コミュニケーションは、話せなくてもメールやチャットなどの手段で柔軟に対応してもらえますので安心して下さい。
ひと目が気になる場合も、可能な限り座席の配慮をしてもらえます。
「社会に出て働く」ということは「他人と関わり合いを持つ」ことですので、忘れないようにしたいです。
合わないスタッフとはぶつかる
誰ひとり同じひとは地球上に存在しませんから、自分と合わないひとも世の中には沢山います。
合わないスタッフからの提案で、ときに意見が対立してしまうこともあります。
事業所が「あなた」の特徴に柔軟にあわせてくれますが、「対人サービス」は人によるものですから、受ける側はどうしても「主観」が強くなりがちです。
こういったある程度のストレスもあります。
就労移行支援はデメリットだけではない「メリット」もある
就労移行支援のデメリットばかり触れてきましたが、最後にメリットを紹介します。
以下9つです。
- 何でも相談できる場所
- 独自プログラムで働くための学習ができる
- エージェントより手厚いサポート【事例あり】
- 働いたあとも継続サポートが受けられる
- 工賃が出るところもある
- 企業との信頼関係が厚い
- 利用料がほとんどのケースでかからない
- 事業所によっては独自で「交通費」や「昼食」の助成がある
- 就職はどんなエリアでも可能
【番外編】就労移行の評判の捉え方
事業所見学について、以下2つは必ず抑えて下さい。
就労移行支援事業所は全国にいくつもあり、Google検索をかけると「☆評価」がわかります。
以下、事例です。
こういった書き込みも散見されていますが「あなた」はどう捉えますか?
この記事を書いている私の見解です。
こういった書き込み、実は私の事業所にもあります。
☆評価は「病院」や「クリニック」「整体」などの評価と似ています。
人によって認識する感覚が異なります。
運営側に問題がある事業所は2年も経営ができません。
職員も次から次へと辞めていきますし、利用者も集まりません。
資金力がある大手事業所でも、赤字が大きくなれば簡単に閉鎖していきます。
☆評価はあてになりません。
不安を解決していく方法は、
しっかり見学や体験利用をして確認をする
「病院」や「クリニック」の見学は難しいですが、就労移行支援事業所は見学・体験が可能です。
多店舗展開している以下の事業所は支援力があり組織運営も安定しています。
「交通費支給」や「昼食の提供」など福利厚生が手厚い事業所は以下の2つです。
見学の方法については下記の記事で解説をしていますので、参考にされて下さい。
【まとめ】職員が感じる「就労移行支援」のデメリット
「デメリット」をまとめましたが、いかがでしたか?
まとめると、
- 決められた日に通所しなければならない
- 事業所に所属し、規定にあわせなければならない
- 利用中は特例を除いて収入が得られない(アルバイト禁止)
- 原則は2年間しか利用できない(例外を除いて)
- 手続きを簡略化していくため、見学予約から情報提供が必要
- 正式利用開始まで時間がかかる
- スタッフと関わり合いを持たなければならない
ここまで長文を読んでいただきありがとうございます。
物事は「表裏一体」ですので、悪い面も当然あります。
大切なことは「どういう価値観で利用していくのか」
「あなた」の受け取り方にもよりますが、デメリットは考え方で変えられます。
デメリットを知った「あなた」はどのように考えますか?
就労移行支援サービスを利用して得られる本質は次の3つです。
デメリットが分かれば不安は消えていきます。
ここまでを読んで知った情報を、見学時に尋ねて確認することができます。
事業所見学は完全無料ですので、不安な方は事実を確かめることをおすすめします。
この記事を読んだ「あなた」は行動力がベースにあります。
ここまで読んで行動をしないのはもったいないです。
この機会を逃すと行動する気持ちが二度と起きないかもしれません。
少しでも共感頂いたタイミングがその時です。
私は「あなた」の人生が好転するよう応援をします。
- 業界最大手、全国展開。
- 交通費助成あり。
- 首都圏中心に48店舗展開。
- 交通費助成、昼食助成あり。
見学申し込みの方法については下記の記事で完全解説しましたので、併せて参考にどうぞ。
コメント