就労移行支援って料金かかるの?
就労移行支援って多くの人が負担なしってなってるけど、本当は?
正確な情報が知りたい
こんな疑問を解決します。
サービスを利用するときに利用料については誰もが気にするところだと思います。
就労移行支援について調べていくと無料で使っている人もいるという情報があります。
仕組みが分からなかったり、正確に知りたいという気持ちもあるかと思いますので、詳しく解説します。
この記事では、就労移行支援の料金についてまとめていきます。
就労移行支援で発生する費用を網羅しますので、【保存版】として頂けると幸いです。
この記事の信頼性については運営者プロフィールをどうぞ。
私は現在進行形で就労支援に関わっている職員です。
就労移行支援で発生する諸費用については漏れなく案内をしていますので、この記事でまとめる内容は最後まで参考にして頂けます。
「正確に知りたい」という方は特におすすめですのでご覧になって下さい。
就労移行支援の料金を現役職員が分かりやすく伝える
就労移行支援の利用料は法律で決まっている
厚生労働省が決めているが、上限負担があるから安心できる。
厚生労働省の通知による
所得に応じて変わり、課税されているかどうかがひとつのポイントになります。
上限負担が決まっているから安心
利用料が発生しても9300円、37200円と決まっていますので、それ以上は請求されることはありません。
上限が9300円、37200円となっていてどちらに当てはまるかは次で解説します。
就労移行支援の利用料金はどうやって決まるのか?
基本は行政が決める。
行政の課税判定による
前年度の所得については、市民の税金を管理している部署で分かります。
就労移行支援サービスを利用する時に、お住まいの地区を担当するケースワーカーが必ず介入します。
行政の職員が課税判定を確認するためです。
事業所では判断できない
就労移行支援サービスを利用する時に事業所では利用料の可否については全く分かりません。
自治体が決めますので、保証できるような案内ができないのが本当のところです。
私たち事業所ができることは、現時点で課税されているか確認するくらいです。回答があやふやだと、自治体に問い合わせするように促していきます。次で案内する内容がかなり参考になります。
これで解決:利用料が発生する条件、この3つを参考にして
前年度の所得と既婚の有無
①前年度に給料所得があった
アルバイトや就労していて所得があったかはひとつの目安になります。
課税にひっかかる年収は自治体のホームページ等に記載がある場合もありますが、実際はブラックボックス的で、一般市民では分からないことが多いです。
私が関わった利用者様は深夜のコンビニバイトで100万ちょっとの年収で課税判定にひっかかりました。
実際のところは、市役所で判断をあおぐのが正確です。
②既婚である
既婚者であると、パートナーの所得も含めて世帯年収になります。
- 妻:未就労
- 夫:年収400万
この場合の世帯年収は400万円ということで、課税対象に含まれますので利用料が9,300円/毎月が発生します。
③既婚でパートナーの年収が約600万以上
②のパターンでおおよそ600万円以上の世帯年収の場合は、利用料が37,200円/毎月発生してきます。
高額なパターンはあまり見たことがないですが、公務員や銀行マンである方は年収が高い傾向ですので、最大の利用料となりがちです。
約9割の方は無料で就労移行支援に通っているのは本当なのか?
事実です。
理由:就労が不安定である方が多い
課税されていない方が実際は多いです。利用される多くの方は就労が不安定で、勤務歴も3ヶ月、6ヶ月で退職というパターンが多いです。
課税されるほどの年収が得られていないのが実際となります。
就労移行支援事業所の収入源は?
点数方式の算定
病院やクリニックと同じ算定方式
クリニックや病院にかかると医療点数を請求されてお会計となりますが、それと同じです。
福祉に限らず、介護保険も同じ考え方での算定となります。
実は、専門職であってもここらへんに疎い方が大半です。
一般的に医療や福祉職に精通していない方で、医療点数を完全に理解している日本人はいません。
交通費の支給はあるのか?
お住まいの自治体と利用を希望する企業努力による
お住まいの自治体によって助成がある
自治体独自で助成をしているところがあります。ホームページでしっかり公開しているところもあれば窓口で確認が必要な場合もありますので、就労移行支援事業所を見学した際に職員に聞いてみることをおすすめします。
事業所の企業努力で独自に助成しているところもある
就労移行支援事業所によっては、独自で交通費を助成しているところもあります。
就労に困っている方は、お金に困っているという特徴があります。
利用料や交通費がネックでサービスが使えないという声も多くありますので、そういう方に向けて企業努力で提供している場合があります。
こちらは、見学時に口頭で確認が必要です。
昼食は出してもらえるのか?
事業所によっては昼食提供がある。
サービス提供している事業所による
前提として、就労移行支援事業所が昼食を提供することは通常だとあり得ないことだと考えて下さい。
食べ物を提供するためには、設備や仕組みが必要となるからです。
積極的にやりたいという事業所の方が少ないです。
昨今の状況をみていくと、競争の激化から提供せざるを得ない地区も出ています。
また、お金に困っているという利用者様の生活背景を支援するという目的が含まれています。
こちらも就労移行支援事業所の見学時に口頭で確認が必要です。
私の事業所では、昼食提供は行っていません。職員の配置や仕組みが理由です。採算を度外視した対応になりますので、当たり前にできることではないことを知ってもらえると幸いです。
通所しながら給料は得られるのか?
普通は得られません。
基本的に給料は出ない
就労移行支援事業所は一般企業への就職を目指していくサービスです。
働いて給料(工賃)を得ていくサービスは就労継続支援B型やA型が当てはまります。
訓練として外注作業があれば微々たる給料がある
例外として、就労移行支援事業所が独自に訓練で外注作業を請け負っている場合があります。
この場合、外注作業を訓練としてこなすことで微々たる金額の給料(工賃)を得ることができます。
こちらも、就労移行支援事業所の見学時に口頭で確認が必要となります。
お金がない人は就労移行支援事業所に通所できるのか?
置かれている生活背景によります。
利用料がかからないことが前提で、助成をフル活用すれば可能
利用料がかからなければ、ほぼ問題なく利用が可能です。
交通費がネックになる場合は自治体助成や事業所の助成に頼ることで問題はありません。
規模の小さい自治体(町や村など)では、遠方の事業所に通わざるを得ない選択になりがちです。この場合、自治体に依頼することで柔軟に対応していただける場合がありますので、聞いてみることが必要です。
基本的な考え方として、何でも無料でサービスを受けるという概念はあまりよくありません。学びを得るためには、多少の投資は避けられないと考えることが普通です。
利用料が発生して生活ができない方は合わない
利用者料が発生するケースで、生活が成りたたない方は利用することは難しいと言えます。
具体的には利用料を支払うことで、
など、こんな状況です。
生活が苦しいようであれば生活保護も視野に入れるべきですが、多くの方はそうではありません。
「投資できない」という考え方が先行しているケースが大半です。
就労移行支援事業の価値が合わないのが本質かもしれません。
【まとめ】就労移行支援の料金を現役職員が分かりやすく伝える
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
利用料金がかからないで通所している方がほとんどですが、所得制限によって発生しても上限負担(定額)があるため、大きな負担にならないように設計されています。
こういったサービスは公的な税金が絡んでいますので、無料で利用できる方も用途に沿った利用が求められます。
利用料金がネックになり、サービスをためらってしまう方がいることは紛れもない事実です。
所得に応じているところは公平と言えますが、実際の困り度はもっと異なります。生活苦になっている人も多くいて、必要な人にサービスが届かない状況となっています。
交通費助成や昼食提供は、金銭的なハードルが高い人でもサービスが利用できるように補っているものです。
利用する側からすればサービスは手厚い方が良いことに越したことはありませんが、最終目標は就職であることを忘れてはいけません。
金銭的な負担ばかりをいくら助成してくれても、支援の質が低ければ本来の目的を達成することができなくなります。
利用料や交通費等の福利厚生に加えて、サービスの品質を求める場合はある程度の規模感で運営しているところが安心です。
就労移行支援事業所を選ぶ際には法人によって特徴がありますので、ポイントを抑えながら行動していくことをおすすめします。
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あなたの行動を応援しています。
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